奨学金で数百万円の借金を背負って返済できない方は多い
奨学金を返済することができずに生活に困窮する方は珍しくないです。
実際に奨学金が返済できない若者が増えてしまって、それが社会問題になってしまって、政府は返済不要の奨学金制度を作ることになったくらいなので、状況はかなり深刻だということです。
大学進学に必要な費用は年々増えてきており、その背景には少子高齢化によって大学同士の競争に勝つために設備投資にお金を使っているという背景があります。
少子高齢化なら逆に大学の学費が下がりそうな感じがするのですが、学生獲得のために設備投資などに力を入れて、その結果として学費が上がってしまっているという普通とは違った結果になっています。
また奨学金について「借金」という認識をせずに気軽に借りている方が多いように感じます。奨学金は周りの人がみんな借りているので当たり前のように感じますが、実際には数百万円の借金の背負うことになるんですよね。
奨学金を返さないとどうなる?
奨学金を借りて大学に進学して、卒業してそこから就職することができれば問題なく奨学金を返済することができると思います。
ただ新卒での就職活動に失敗して、派遣社員やアルバイトで就職ししてしまったり、新卒して就職したけど、就職した会社が合わなくてすぐに退職してしまったような状況だと奨学金の返済は厳しいです。
奨学金は新卒の若者が数百万円というとんでもない額の借金をいきなり背負い込むという制度なので、新卒での就職活動に失敗するととんでもないことになってしまいます。
では奨学金を経済的な事情などを含めて返さないとどうなるのでしょうか?
3カ月で信用情報がブラックリストに登録される
奨学金の滞納が3カ月続くと、信用情報が信用情報機関のブラックリストに登録されてしまい、クレジットカードや住宅ローンなどを含めた借金ができなくなってしまいます。
信用情報とは借金の履歴のようなもので、こうした状況は信用情報機関を通じて他の金融業者などと情報共有されています。
そのため信用情報がブラックリストに登録されると、経済的な信用がなくなってしまうので、新たに借金することができないなどのデメリットを受けることになります。
9カ月の滞納で奨学金の一括返済を求められる
奨学金を9か月間滞納すると奨学金を一括で返済するように求められるようになります。
ただこれまで9カ月間滞納している状況で一括返済できるわけはないので、このまま滞納が続くと裁判所に提訴されてしまい、強制執行で給料や資産を差し押さえられてしまいます。
こうしてみると奨学金も立派な借金だということがよくわかると思います。奨学金とはいえ、滞納すれば給料や資産が差し押さえられてしまうので、奨学金は普通の借金だと考えて対策を講じる必要があります。
奨学金は債務整理で減額したり免除すことはできる!
奨学金が返済できない場合には債務整理を利用して返済負担を軽くしたり免除することを考えるといいと思います。
奨学金は債務整理によって返済負担を軽くすることができるので、仕事を辞めてしまったり、給料が減額されて返済の見通した立たないような状況なら滞納する前に早めに対処したほうがいいです。
ただ全ての債務整理方法を利用できるわけではないので、代表的な債務整理方法として、任意整理・個人再生・自己破産という3つの債務整理方法について解説しようと思います。
任意整理の場合
任意整理は司法書士や弁護士に依頼して、金融業者などの債権者と交渉して借金の利息を免除してもらったり、毎月の返済額を軽くしてもらうという債務整理方法です。
デメリットが小さく、裁判所が関係しない債務整理方法なので、家族に秘密で借金を整理することができる優れた債務整理方法です。
ただ借金の減額幅が小さいので、返済額が大きい奨学金などのような債務整理方法にはあまり向かないかもしれないです。
しかし、そもそも奨学金は任意整理することができないので、任意整理は奨学金返済の負担を軽くするという目的なら除外してしまっていいと思います。
任意整理は交渉によって返済条件を軽くするという債務整理方法ですが、日本学生支援機構は交渉には応じてくれないので任意整理することは難しいです。
参照:任意整理とは
個人再生の場合
個人再生は裁判所で手続きする債務整理方法で、借金を利息を含めて元本からかなりの金額を減額することができる強力な債務整理方法です。
借金額が大きい方向けの債務整理方法なので、奨学金のような数百万円の借金を背負っている方には最適な債務整理方法の一つです。
個人再生は再生計画案に沿って返済する債務整理方法で、基本的には3年から5年での完済を終えることを目的にしています。
また奨学金の減額にも有効で、自動車や持ち家があるような場合でも資産を残しながら債務整理することができるという特徴があります。
参照:個人再生とは
自己破産とは
自己破産は裁判所で免責が認められると借金の返済義務がなくなるという債務整理方法で、借金をまっさらな状態にすることができるので、借金を整理して新しいスタートをきるには最適な債務整理方法です。
もちろん奨学金も自己破産で免除することができるので、無職になってしまったり、まったく返済の見込みがないような状況なら自己破産で奨学金を整理してしまってもいいと思います。
ただ自己破産すると高額資産を失うことになるので、自動車や持ち家などの高額資産がある場合には資産を没収されてしまうことになります。
ちなみに生活に必要な家具や家電などは普通に残すことができるので、自己破産することで生活できなくなるということはないです。
参照:自己破産とは
奨学金を債務整理するデメリットとは?
奨学金は個人再生や自己破産によって減額したり免除することができますが、まったくのデメリットがないというわけではないです。
債務整理することによっていくつかのデメリットがあるので、奨学金を債務整理する前にあらかじめどのようなデメリットがあるのかということは把握しておくといいと思います。
具体的には「信用情報がブラックリストに登録」と「連帯保証人に迷惑がかかる」というデメリットが挙げられます。
信用情報がブラックリストに登録
債務整理をすると信用情報機関で共有されている信用情報がブラックリストに登録されてしまい、クレジットカードや借金、ローンが利用できなくなってしまいます。
これは債務整理に共通するデメリットですが、奨学金を3カ月以上滞納しているような状況だと、どっちにしろブラックリストに登録されてしまっているので、そこまで大きなデメリットではないと思います。
この信用情報のブラックリストはずっと登録されているというわけではなく、5年から10年くらいでブラックリストからは削除されるので、その後は普通にクレジットカードが作れたり、ローンを組むこともできるようになります。
大きなデメリットではありますが、すでに奨学金を3カ月以上滞納しているようなケースだとあまり意味のないデメリットです。
連帯保証人に迷惑がかかる
奨学金を債務整理する場合に一番の問題になるのが、連帯保証人に迷惑がかかるということです。
奨学金を債務整理すると、損失分が連帯保証人に請求されることになるので、連帯保証人に迷惑をかけたくないということで債務整理できないでいる方も結構多いです。
そのため奨学金を返済できる状況ではないのに無理して返済を続けている方も結構多いです。しかしどうしても返済できない状況なら、連帯保証人の方と一度相談してみるといいかと思います。
ちなみに保証人が機関保証という方の場合は、知り合いに迷惑をかけるという心配はないので、思い切って自己破産などの債務整理をしてしまってもいいと思います。
最近では奨学金による自己破産が増えているということが社会問題になっているので、連帯保証人をあえて機関保証にしているという方も結構多いです。
奨学金の返済時効は何年?
借金には時効があるということはご存知の方も多いのではないでしょうか。そのため奨学金にも時効があります。
消費者金融などからの借金の場合は5年で時効を迎えることになりますが、奨学金の場合は10年で時効になります。
ただ支払いが発生してから10年というわけではなく、最後の返還から10年で時効ということになります。そのため10年間我慢すれば時効を迎えられるということになります。
とはいっても現実はそんなに単純ではなく「時効の中断」というものがあり、奨学金の場合は時効までに10年間もあるので実際には時効を迎えるのは難しいとされています。
奨学金を時効で逃げ切るよりは、自己破産などを利用して合法的に借金を整理してしまった方が早いですし確実だと思います。
まとめ
奨学金は返済できる経済状況なら問題ないですが、金額が大きいので人によっては10年以上奨学金を払い続けているというケースもあったります。
10年間ずっと働き続けることはなかなか難しいことで、途中で転職したり、無職になってしまったりして給料が大幅に減額することだってあります。
そうした状況で奨学金を返済できなくなってしまって滞納するような状況になってしまったら、一度は弁護士や司法書士などの専門家に相談するといいと思います。
奨学金を債務整理する事例は多いので、債務整理に慣れている弁護士や司法書士なら奨学金の返済問題にも慣れています。当サイトでは都道府県別に債務整理に強い弁護士や司法書士をランキングにして比較しているので参考にしてください。
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