FXや株・仮想通貨による借金は債務整理で減額可能か?
FXや株・仮想通貨による借金が増えてしまって返済できなくなってしまったという方は多いです。
特にFXや株は昔から相場が荒れると元本割れを起こしてしまって借金を作ってしまうという方が多かったですが、近年は仮想通貨によって借金を作ってしまうというケースが結構多かったりします。
株の場合は信用取引を利用すると元本も3倍までの金額で取引することができるので、相場が大きく動くと元本割れしてしまって借金を背負うことになる可能性があります。
FXの場合は信用取引よりも高いレバレッジの取引が可能で、レバレッジ10倍だと、元本も10倍の額の取引が可能になるので、為替変動が大きいと元本を割ってしまう可能性があります。
仮想通貨に関しては、お金を借りて仮想通貨を買ってしまった場合に、元本割れを起こしてしまう可能性があります。最近だと仮想通貨FXなどの金融商品も出てきており、仮想通貨を利用した高レバレッジの金融商品によって借金を作ってしまうケースが増えています。
そんなFXや株・仮想通貨による借金ですが、結論を言ってしまうと債務整理で減額することは可能です。
任意整理・個人再生・自己破産という代表的な債務整理ごとにそれぞれ解説しようと思います。
任意整理によるFXや株・仮想通貨の借金整理
FXや株・仮想通貨による借金を債務整理する場合の債務整理方法の利用候補になるのが任意整理です。
任意整理は金融業者などの債権者と交渉して利息を免除してもらったり、毎月の返済額を減らしてもらうなどして、借金返済の負担を軽くしてもらうという債務整理方法です。つまり返済条件を軽くしてもらうために債権者と和解交渉するという債務整理方法です。
任意整理は借金理由が問われない債務整理方法なのでFXや株・仮想通貨のような投資や投機による借金理由でも整理することが可能です。
任意整理なら家族に秘密で借金整理することができる
任意整理は交渉によって返済条件を軽くする債務整理方法なので、司法書士などに手続きを依頼しておけば、司法書士の方で債権者と交渉してくれるので、こちらは何もせずに家族に秘密で債務整理することができます。
FXや株・仮想通貨のような、投資による借金が返済できないことを家族に知られるとマズイという方も多いと思うので、こういった借金を家族に秘密にしたままで密かに借金整理するなら最適な債務整理方法だと思います。
債務整理方法の中では任意整理が一番秘密にしやすい手続き方法になります。
任意整理は借金の減額幅が小さいので注意!
任意整理は家族に秘密で借金整理できたり、持ち家や自動車などの資産を売却せずに債務整理できる使い勝手の良い手続き方法ですが、他の債務整理方法に比べると借金の減額幅が小さいというデメリットもあります。
任意整理の場合は利息などを免除することはできますが、借金の元本を大きく減らすことはできないので、借金額が大きすぎる場合だと、利息を減らしてもらったとしても完済できない可能性があります。
そのため借金額が大きすぎて任意整理で返済が追いつかない可能性もあります。その場合には別の債務整理方法を検討しましょう。
参照:任意整理とは
個人再生によるFXや株・仮想通貨の借金整理
FXや株・仮想通貨の借金額が大きい場合には個人再生が一番の利用候補になると思います。
個人再生は任意整理とは違って、債権者と交渉するわけではなく、裁判所で手続きする債務整理方法で、あらかじめある程度の借金減額幅が決まっているので、事前にどれくらいの借金が減額できるのか見越して債務整理することができます。
個人再生は任意整理よりも強力な債務整理方法で、利息を減らすだけではなく、元本からしっかりと借金を減額することができるので、任意整理では完済できる見込みがない場合に利用候補になる債務整理方法になります。
最大で借金が10分の1まで減らせる
個人再生は借金の減額幅が大きい手続き方法で、借金額がによって減額幅は違ってきますが、最大で借金が10分の1まで減額できる可能性があります。
FXや株・仮想通貨などの投資による借金の場合だと、借金額が結構大きな額になったりするので、これだけ減額幅が大きければ十分に返済の見込みも出てくるのではないでしょうか。
個人再生も借金理由を問われない債務整理方法なので、投資や投機による借金理由でもがっつりと元本から借金を減らすことができます。
人によっては個人再生が最大減額幅がの債務整理方法になり得るので、借金額が大きい方は個人再生の利用を検討するといいです。
専業投資家は利用できない可能性がある
個人再生だけでなく任意整理にも該当することなのですが、個人再生や任意整理は借金返済の負担を減らすことはできますが、借金が自己破産のようにゼロになるというわけではないです。
そのため債務整理後に借金を返済できるだけの経済力が必要になってきます。そのため個人再生や任意整理を利用する場合には無職だと司法書士や弁護士から手続きを断られる可能性が高いです。
つまり専業投資家として投資が仕事になっていたような方の場合だと、FXや株・仮想通貨によって借金を作ってしまって返済できなくなると実質無職ということになるので、個人再生や任意整理が利用できない可能性が高くなります。
もし再就職の見込みがあるなら利用できるかもしれないですが、まったくの無職というような状況だと利用は難しいと思います。
参照:個人再生とは
自己破産によるFXや株・仮想通貨の借金整理
FXや株・仮想通貨の借金を減額する場合に、専業投資家などで全く収入がないような状況の場合は自己破産による債務整理方法が候補になります。
自己破産は非常に有名な債務整理方法で、何となくテレビなどで聞いたことがある方も多いと思いますが、自己破産は裁判所で手続きする債務整理方法で、裁判所が免責を認められば借金返済の義務がなくなるという債務整理方法になります。
つまり裁判所が免責許可を出せば借金が事実上ゼロになるということになります。そのためFXや株・仮想通貨によって莫大な借金を背負ってしまった場合には非常に頼りになる債務整理方法です。
しかしそのような都合の良い手続き方法がFXや株・仮想通貨などの投資による借金でデメリットなしで利用できるということはないです。
自己破産すると高額資産が没収されてしまう
自己破産は借金がゼロになる債務整理方法ですが、その代わりに高額資産は債権者への配当のために没収されてしまいます。まあ、自己破産して借金が免除されるのだから高額資産が没収されるのは当然ですよね。
そのため持ち家や自動車などの高額資産は没収されることになり、生活環境が大きく変わる可能性があります。
しかし世間から思われているような、家の家具や家電に差し押さえの札が貼られて没収されるようなことはないです。テレビドラマやアニメでそういったシーンがありますが、それはフィクションです。
自己破産では家具や家電などの生活に必要なものはそのまま残すことができるので、賃貸で住んでいる方は自己破産後も生活が変わらないという方は結構多いです。
FXや株・仮想通貨による借金は免責されない可能性がある
最後にこれを説明するのもどうかと思ったのですが、そもそもFXや株・仮想通貨などの投資や投機による借金は自己破産しても裁判所から免責を得られない可能性があります。
自己破産は任意整理や個人再生とは違って借金理由が問われる債務整理方法なので、FXや株・仮想通貨などの投資や投機による借金の場合は裁判所が免責を出してくれない可能性があり、そのことによって手続きが失敗する可能性があります。
FXや株・仮想通貨などの投資や投機による借金は、自己破産で免責が認められない「免責不許可事由」に該当するので、そのことによって自己破産できない可能性があります。
しかし専業投資家で仕事がなく、個人再生や任意整理が利用できないような状況で、自己破産まで利用できないとしたらどうしたらいいのでしょうか?
参照:自己破産とは
裁量免責によって自己破産できる可能性がある
FXや株・仮想通貨による借金は、自己破産しても免責許可が出ない「免責不許可事由」に該当するので、自己破産手続きをしたとしても裁判所が免責を出さずに、そのまま借金が残ってしまう可能性があります。
ただFXや株・仮想通貨による借金が必ずしも自己破産できないというわけではないです。
確かに免責不許可事由に該当するので通常は自己破産しても免責を得ることができないのですが、裁判所には裁量免責という制度があり、状況によっては裁判所の裁量によって免責を出してくれる場合もあります。
つまり自己破産は事務的に免責不許可を出すわけではなく、借金状況などの個別の状況を考慮して免責を出してくれる可能性があるということです。
しかし裁量免責を得るためには、裁判所での態度や、どれくらい反省しているかなどの反省状況なども考慮されるので、真摯な態度で手続きを行っていくことが求められます。
裁量免責を出してもらえるかは裁判所次第なので誠意のある手続き態度が重要になってきます。
債務整理後にFXや株取引の口座は解説できるの?
債務整理後すぐにFXや株取引の口座を開設することはほとんどないと思いますが、債務整理後に口座を開設することは可能です。
クレジットカードやカードローンなどの場合は信用情報が信用情報機関のブラックリストに登録されるので利用することはできないですが、FXや株などの証券会社は信用情報機関に加盟してないので、信用情報を照会されることはないです。
とはいっても債務整理中などに取引をしていると問題になる可能性があるので、あくまでも債務整理後に行うようにしましょう。
特に自己破産を利用するような場合には、手続き中に取引を行うことによって、反省してないと判断されてしまい自己破産手続きが失敗になる可能性があります。
どうしてもやる場合には債務整理手続きが終わってからにしましょう。
まとめ
FXや株・仮想通貨による借金は債務整理することによって返済負担を軽くすることはできますが、全ての債務整理方法がすんなりと利用できるわけではないです。
任意整理や個人再生は借金理由が問われない債務整理方法なので、FXや株・仮想通貨による借金でも債務整理することができますが、専業投資家などで収入が全くなくなってしまったような方の場合は、手続きしても残った借金の返済見込みがないということで、手続きが断られる可能性があります。
また自己破産の場合は、FXや株・仮想通貨による借金は免責不許可事由に該当するので、手続きしたとしても裁判所から免責許可が得られない可能性があります。
しかし免責不許可事由に該当したとしても、裁量免責によって自己破産が認められる可能性も十分にあります。
裁量免責を得るためには自己破産手続きで誠意ある対応をすることが重要です。また手続きに不備がないようにすることも重要です。
そのため債務整理手続きはできるだけ経験豊富な司法書士や弁護士に相談することが重要になってきます。当サイトでは債務整理に強い無料相談に対応している司法書士や弁護士をランキングにして比較しているので参考にしてください。
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